「敬語の種類ってどのくらいあるのかな?」
「敬語の使い方や間違いやすいものも一緒に知りたいなぁ。」
社会人になると敬語の種類や使い方について最低限ビジネスマナーとして知っておきたいですよね。
僕も社会人になりたての頃は間違った敬語「了解です」などを多用して注意された経験があります・・・。それを機に敬語についてしっかりと学びました。
・敬語の種類は5つに分類される
・5種類の敬語の使い方【具体例あり】
・社会人が最低限覚えておきたい敬語【自称・他称・動詞】
・これだけは注意しておきたい敬語の使い方
・社会人がよく使う2重敬語
この記事を読むと「敬語の種類と使い方」や「間違いやすい敬語」、「使用頻度の高い敬語」を学ぶことができます。どれも仕事の超基本です。知りたい項目からご覧ください!
それではみていきましょう!
目次
敬語の種類は5つに分類される
まず初めに敬語は大きく分けて5種類に分類されます。かつて敬語の種類は3種類でしたが2007年文化審議会「敬語の指針」により5種類になりました。
・尊敬語 ・謙譲語 ・丁寧語 ・丁重語 ・美化語
- 尊敬語・・・目上の方や第三者に敬意を表して表現する敬語
- 謙譲語・・・自分を下げて相手を立てたい時に表現する敬語
- 丁寧語・・・目上の方や目下の方など相手を問わず表現する敬語
- (丁重語)・・・自分を下げて聞き手に敬意を表す敬語
- (美化語)・・・表現の上品さや美しさを表す敬語
5種類の敬語の使い方【具体例あり】

この記事では「言う」を敬語にして5種類の敬語の使い分けを説明します。
【尊敬語】
例)◯◯部長が新しいプロジェクトを立ち上げるとおっしゃった。
【謙譲語】【丁重語】
例)◯◯部長が新しいプロジェクトを立ち上げると申し上げました。
【丁寧語】
例)私は◯◯部長に新しいプロジェクトを立ち上げると言いました。
【美化語】
例)お料理・お水・お茶・ご飯
会話の対象が目上の方や上司の場合は尊敬語や謙譲語を使い、相手を問わない場合は丁寧語を使いましょう。
敬語と少しイメージが異なるのが美化語です。普段何気なく使っていることが多く、名詞の前に「お」を付けるだけなので特に難しいことはありません。
また、謙譲語と丁重語はどちらも自分を下げる使い方をします。大きな違いは敬意を高める必要があるかどうかです。
もしも敬意を高める必要があれば謙譲語を使い、敬意を高める必要がなければ丁重語を使いましょう。一例を挙げておきます。
- 謙譲語・・・「伺う・申し上げる」
- 丁重語・・・「参る・申す」
丁寧語=謙譲語②とも呼ばれているので”謙譲語”として覚えておくと良いでしょう。
敬語の使い方【自称・他称】
自称 | 他称 | |
---|---|---|
個人 | 私(わたくし) | あなた様 |
複数 | 一同・私共 | 各位・お二方 |
会社 | 当社・弊社 | 御社・貴社 |
努力 | 微力 | ご尽力 |
手紙 | 書面・書中 | お便り・ご書面 |
受領 | 受領 | ご受領・ご査収 |
よく使われる自称・他称の敬語の使い方をまとめました。個人・複数・会社などはビジネスメールで使われますので覚えておきましょう。
社会人が最低限覚えておきたい敬語
尊敬語 | 謙譲語 | 丁寧語 | |
---|---|---|---|
言う | おっしゃる | 申す | 言います |
する | なさる | いたす | します |
見る | ご覧になる | 拝見する | 見ます |
聞く | お聞きになる | 拝聴する | 聞きます |
読む | お読みになる | 拝読する | 読みます |
行く | いらっしゃる | 伺う | 行きます |
来る | お見えになる | 参る | 来ます |
食べる | 召し上がる | いただく | 食べます |
知る | ご存知 | 存じ上げる | 知っています |
もらう | お受け取りになる | いただく | もらいます |
使用頻度が高く、最低限覚えておくと仕事の役に立つ敬語(動詞)をまとめました。丁寧語は「〜します」という型ですが尊敬語・謙譲語は不規則に変化しますので注意が必要です。
これだけは注意しておきたい敬語の使い方
仕事中に敬語の使い方が間違っていることに気づいていない方は意外と多いです。正しい敬語の使い方をマスターして客先の方や上司に不快な思いをさせないようにしましょう。
【間違った使い方】 | 【正しい使い方】 |
---|---|
「なるほどですね」 | 「おっしゃるとおりです」 |
「どうしますか?」 | 「どうなされますか?」 |
「お分かりいただけましたか?」 | 「ご理解いただけましたでしょうか?」 |
「すいません」 | 「大変申し訳ございません」 |
「ご一緒させていただきます」 | 「お供させていただきます」 |
「お世話様です」 | 「いつもお世話になっております」 |
「ご苦労様です」 | 「お疲れ様です」 |
「了解しました」 | 「承知しました/かしこまりました」 |
「今週は弊社に来られますか」 | 「いらっしゃいますか?/お越しになりますか?」 |
「どうしますか?」 | 「いかが致しましょうか?」 |
「わかりません」 | 「存じ上げておりません」 |
「大丈夫です」 | 「結構です」 |
一度は使ってしまったことがある敬語も中にはあったのではないでしょうか。
僕も「すいません」「了解しました」この2つの間違った敬語をよく使っていましたが、敬語の正しい使い方を学んでから職場で使うことがなくなりました。
敬語の正しい使い方をすべて覚えるのは大変ですよね。自分が間違って使ってしまいそうになる敬語を1つ1つ意識して話すと少しずつ慣れてきます。
間違った使い方をしやすい二重敬語
間違いやすいビジネス敬語の2つ目が「2重敬語」です。「2重敬語」とはその名の通り敬語を2重にすることです。目上の方や上司に使うと失礼で回りくどい表現です。
「2重敬語」の悪い例と良い例を具体的に説明します。
・◯◯社長 様 / ◯◯ 部長 様
・起こしになられる
・お帰りになられる
・お召し上がりになられる
・◯◯社長 / ◯◯ 部長
・お越しになる
・お帰りになる
・召し上がる
ポイントは「お➕〜される」表現は2重敬語になるので覚えておきましょう。また、役職には既に敬意が含まれていますので役職の後には”様”をつけないようにするのがポイントです。
まとめ
いかがだったでしょうか。敬語の種類と使い方についてまとめました。
大切なポイントをもう一度おさらいしておくと
・敬語の種類は全部で5種類ある
・相手によって敬語の使い分けをする
・間違った使い方をしやすい敬語は注意しておく
この記事を読んで敬語の種類や使い方を学び、間違った使い方をしている敬語を少しずつ減らしてもらえれば嬉しいです。
新社会人の方や新しい職場で敬語を使う方は事前準備をして職場で敬語を使っていきましょう。
初めは敬語を覚えることが大変だと思います。繰り返し実践して少しずつ慣れていくと段々と使えるようになってきます。敬語の使い方をマスターして上司に評価されるビジネスパーソンを目指してくださいね!
