こんにちは。たぬきちです。
僕は令和5年度公害防止管理者試験(水質1種)を受験し、ガチの1点足らずで1発合格を逃してしまいました・・・。(1発合格率:約8~10%)
ただ、外部講習や通信教育は一切使わず、電話帳(参考書)&過去問を使用して独学で勉強して合格の一歩手前まで近づいたので勉強方法は正しかったと思います^^
当記事では公害防止管理者水質1種の試験を受験して僕なりに感じたことや経験を踏まえ、難易度について詳しく解説しています。
今後、公害防止管理者水質1種〜4種を受験者には参考になる内容となっていますので是非最後までお読みください^^!
公害防止管理者【水質1種】の難易度はどれくらい?
公害防止管理者【水質1種】の難易度は難関資格と言えるでしょう。
理由は下記3つです。
・重箱の隅を突く問題がでる
・出題範囲が広い
・過去問周回だけでは対応不可
順番に説明していきますね!
水質1種の難易度が高い理由1:【重箱の隅を突く問題がでる】
公害防止管理者試験は水質1種科目に限らずですが重箱の隅を突かれる問題が出題されます。受験生ほぼ全員が必ず試験本番で悩み、正解率が低くなります。
他の国家資格でも重箱の隅をつく問題が出題されることがありますが巷で簡単だと言われる国家試験は問題数が多いのでカバーしやすいです。
対して難関資格と言われる水質1種、2種では各科目の中でも「水質概論」が全10問しかなく、6割以上を得点しなければ不合格となるので1点の重みが非常に大きいです。
なので重箱の隅を突かれた問題が1~2問出題されると受験生にとって非常に厳しい戦いになります。
水質1種の難易度が高い理由2:【出題範囲が広い】
公害防止管理者の難易度が高い理由2つ目は出題範囲が広いからです。
では具体的にどのくらいの出題範囲なのでしょうか?
文章で説明するより写真で見てもらった方がわかりやすいと思いますので出題範囲の参考書写真を下記に載せます。
各科目ごとにページ数は違い、出題傾向はある程度決まってますが出題範囲の合計ページ数は約1200ページ。一応、参考書ですが分厚すぎるので受験生の間で「電話帳」と言われる理由が分かりますよね・・・。^^;
問題数も多いと科目合格点の6割ボーダーラインは達成しやすいですが問題数の多い科目(大規模水質特論)で25問、少ない科目(水質概論・大規模水質特論)でたった10問しか出題されないので難易度も高いと言えますね^^;
水質1種の難易度が高い理由3:【過去問周回だけでは対応不可】
本来、巷で簡単と言われる国家資格は過去問を繰り返し解くと合格する確率がグッと上がります。
過去問を周回すると試験本番も焼き回しの問題が出題されるので容易に解けるので合格率も高くなります。
しかし、公害防止管理者水質1種は過去問周回だけでは対応不可能ということです。体感的には過去問10年分を9割以上網羅していれば各科目6割ほど得点できるといった具合です。
当然、過去問を焼き回しした問題もありますが、過去問をベースにした角度を変えた問題なども出題されるので過去問の解答や選択肢を覚えているだけでは対応できません。
現に、
といった受験生もインターネットで見かけました。
公害防止管理者水質1種と水質2種の違いは?
水質1種と水質2種の大きな違いは下記2つです。
・受験科目数
・対応できる企業の規模の大きさ
順番に見ていきましょう。
水質1種と水質2種の受験科目数について
水質1種と水質2種の受験科目の違いはどのようになっているのでしょうか。水質3種、4種と併せて下記の一覧表でみていきましょう。
科目名/受験科目 | 公害総論 | 水質概論 | 大規模汚水特論 | 水質有害物質特論 | 大規模汚水特論 |
---|---|---|---|---|---|
水質1種 | ⚫︎ | ⚫︎ | ⚫︎ | ⚫︎ | ⚫︎ |
水質2種 | ⚫︎ | ⚫︎ | ⚫︎ | ⚫︎ | |
水質3種 | ⚫︎ | ⚫︎ | ⚫︎ | ⚫︎ | |
水質4種 | ⚫︎ | ⚫︎ | ⚫︎ |
水質1種と水質2種とでは受験科目は「大規模汚水特論」の有無です。大規模汚水特論は5科目のなかでも1番過去問の出題傾向が高く、容易に合格点に達することが出来ると言われています。僕は落としてしまいましたが。
対して水質3種と4種では「水質有害物質特論」の有無です。水質有害物質特論は5科目の中でも1番の暗記科目と言っても過言ではありません。
ですので水質2種と水質3種には大きな難易度の差があると言えるでしょう。
水質1種と水質2種の適用範囲の違い
水質1種と2種では所持している資格の種類に応じて適応出来るが違います。3種、4種も併せて一覧表にしましたのでみていきましょう。
排出水量1万m3以上 | 排出水量1万m3以下 | |
---|---|---|
有害物質排出施設を含むすべての汚水など排出する施設 | 1種 | 2種 |
有害物質排出施設以外の汚水等排出する施設 | 3種 | 4種 |
水質1種若しくは2種を所持していると有害物質排出施設を含むすべての汚水などの排出施設に対応することができます。1種と2種の違いは排出水量です。大企業や一部上場企業では排出水量1万㎥を超えることが多いので水質1種の資格を取る方が多いです。
一方で水質3種と4種の違いも排出水量ですが1種と2種に比べて汚水等排出する施設に限られていますので適応範囲は狭くなるということになります。
【番外編】公害防止管理者試験難易度ランキング
「公害防止管理者試験」とひとことで言っても13種類もあります。
下記に一覧表で表しました。
資格名称 | 資格難易度偏差値 | 難易度ランキング |
---|---|---|
大気関係第1種公害防止管理者 | 57 | 1位 |
大気関係第2種公害防止管理者 | 56 | 2位 |
大気関係第3種公害防止管理者 | 55 | 3位 |
大気関係第4種公害防止管理者 | 54 | 4位 |
水質関係第1種公害防止管理者 | 57 | 1位 |
水質関係第2種公害防止管理者 | 56 | 2位 |
水質関係第3種公害防止管理者 | 55 | 3位 |
水質関係第4種公害防止管理者 | 54 | 4位 |
ダイオキシン類関係公害防止管理者 | 56 | 2位 |
騒音・振動関係公害防止管理者 | 55 | 3位 |
特定粉塵関係公害防止管理者 | 55 | 3位 |
一般粉塵関係公害防止管理者 | 55 | 3位 |
公害防止主任管理者 | 55 | 3位 |
※資格ファンより一部抜粋
大気、水質の1種が最も難易度が高い理由は受験科目が多いためです。大気、水質共に2種〜4種につれて受験科目も少なくなっていくので難易度は簡単になります。
また、騒音や特定、一般粉塵などの公害防止管理者は大気・水質3種と同等のレベル付けになっているので比較的難易度は優しめだと思います。
各年度別合格率別で見ると何故か水質1種より水質2種の方が合格率が低い傾向です^^; 合格率だけで見ると1種より2種の方が難しいと感じてしまう方もいらっしゃいますが難易度は1種の方が難しくなるので油断は禁物ですよ!
僕は水質1種の試験を受験しました。難易度を不等号で表すと
難易度(高)水質1種>>水質2種>>>>水質3種>水質4種 難易度(低)
と感じています。水質3種は水質有害物質特論という超暗記科目がなくなるので難易度は2種よりも下がると言えるでしょう。
まとめ:公害防止管理者の1種は難易度が高い
公害防止管理者の難易度について解説してきました。
僕が受験した水質1種の試験では毎年度合格率を見ても科目別合格制度を利用して25%程度、一発合格は約8~10%で推移していますので難関資格と言えます。(大気も同様)
ただし、科目別合格制度があることや公害防止管理者の3種、4種などは試験範囲も狭くなりますので難易度は低くなると言えます。
就職先や職種、事業規模を考慮して公害防止管理者のどの種類が必要なのかを把握して資格取得することが必要だと思います。